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ホテルの夕食が終わって、まだ寝るには早い。
二人で何かしようか、と机を見たら、ちょっとしたゲームを広げる場所はありそう。
そんな旅行にチェスを持っていきたい人へ、今回はハナヤマの『ポータブルチェス・スタンダード』を候補に、最初の並べ方と駒の動きから見ていくね。
ただ、チェスは相手の駒を何個か取れば終わるゲームではありません。キングを守りながら動かし、相手をチェックメイトにするのが目標。この違いを、駒の名前より先に二人で共有しておこう。
製品の仕様はハナヤマの案内、基本ルールは国際チェス連盟FIDEの公開規則にもとづいています。今夜いきなり定跡を覚えるためではなく、机の上で何ができるのかを知り、旅へ一つ持つか決める入口として読んでね。
携帯チェスは、凹みのある盤面。揺れる車内で絶対に動かない物とは考えないでね
ハナヤマのポータブルチェス・スタンダードは、メーカーが六歳からと案内する携帯版。盤面に凹みがあり、コマがずれにくい作りと説明されているよ。
メーカーの商品写真では、白と黒の立体的なコマを並べる形が分かる。丸い平面の石を裏返すゲームとは違い、形の異なるコマを見分けて使います。初めての相手と遊ぶなら、どれがキングかを実物で確かめる時間も予定に入れたいね。
また、ずれにくいことと、どんな揺れでもコマが固定されることは同じではありません。磁石で付くという仕様としては紹介せず、凹みのある盤面というメーカーの説明で考えよう。
旅行で使うなら、まずは宿の安定した机を候補にしてみてね。移動中の小さなテーブルへ無理に乗せるより、盤と二人の手を置ける場所で始めたい。飲み物とゲームを同じ狭い場所へ詰め込まず、コマが落ちたら探せる余地も残そう。
商品写真の箱には、たたんで持ち運ぶ形も案内されている。ただし、コマを並べた対局途中の状態で閉じて、そのまま続きを再開できる保証とは分けて考えてね。片付ける時は、コマをそろえてから収納する予定にしよう。
対象年齢が六歳からでも、六歳になれば説明なしで全部遊べるという意味ではないよ。相手が初めてなら、名前と動きを一緒に確かめる。二人とも初めてなら、勝負より練習から始める案もあります。
同じメーカーには、マグネチック・キングチェスなど別の製品もある。今回の候補は『ポータブルチェス・スタンダード』で、JANは四九七七五一三〇五七六五三。名称と番号を照合して選ぼう。
小さいゲームが好きだから、という理由だけで旅行へ持っていっても、相手が一人で休みたい夜なら使わないかもしれないね。先に、チェスを一緒に覚えてみたいかを聞いておこう。
バッグへ一つ増やすかは、盤の形、使える机、遊ぶ相手の三つで考える。旅程に余白があって、二人で駒を動かす時間も楽しみたいなら、具体的な候補になるよ。
右手前を白いマスに。クイーンは自分と同じ色へ置くところから始めよう
チェス盤は八マス×八マス、全部で六十四マス。白っぽい色と黒っぽい色のマスが交互に並びます。置く向きは、それぞれのプレイヤーから見て、右手前の角が白いマスになる向きだよ。
盤を置いたら、白と黒を決めよう。基本ルールでは白が先に一手動かし、その後は黒、白と交互に指します。最初だけ二人で同時に動かしたり、動かせないから何もせず番を渡したりする進め方ではありません。
それぞれの色のコマは十六個。キング一、クイーン一、ルーク二、ビショップ二、ナイト二、ポーン八です。名前を全部覚える前でも、形と個数を一つずつ照合して並べてみよう。
自分から見て二段目へ、ポーンを八個。手前の段の左右の角にルーク、その内側にナイト、さらに内側にビショップを置きます。中央の二マスが、クイーンとキングの場所になるよ。
ここで便利な確認が、クイーンは自分と同じ色のマス。白のクイーンは白いマス、黒のクイーンは黒いマスへ。キングは、その隣へ置こう。向かい合う相手のキングとクイーンを、見た目の左右だけで並べないでね。
盤へ座標がある場合、白のクイーンはd1、キングはe1、黒のクイーンはd8、キングはe8です。座標が読めなくても始められるけれど、同じマスを二人で指す時に役立つ目印になります。
並び終えたら、コマが全部あるかを見る。片方だけ一個余った時は、余りのコマとして袋へしまう前に、配置を見直そう。自分の手元と相手の段を、同じ種類の数で比べると探しやすいよ。
旅先で初めて開封する予定なら、説明書も本体と一緒に持っていこう。名前の一覧が手元にあれば、相手の説明を記憶だけで追わなくても戻れます。家で一度並べる時間を取れたら、コマの区別も先に確かめられるね。
並べ方が分かったところで、まだ一局を急がなくても大丈夫。端のルークと、中央のキング。どちらがどこにあるかを二人で指してみよう。その確認が、動かし始めた後の話を通じやすくするよ。
真っすぐ、斜め、曲がった先。まず四種類の動きを、空いた盤で見比べよう
コマの動きを覚える時、最初から十六個ずつ全部ある盤だけを見ていると、行ける方向が隠れてしまう。練習では一度、数個だけを置いて、動けるマスを見てみる方法があるよ。
ルークは縦か横へ、ビショップは斜めへ進む。どちらも、間が空いていれば複数マス進めます。クイーンは、この縦、横、斜めのどの方向にも進めるコマです。
ただし、この三種類は、途中のコマを飛び越えません。進みたい方向へ自分のコマがいれば、そのマスへは入れず、その先へも通り抜けられない。相手のコマがあれば、そのコマを取ってそのマスで止まる形になるね。
空いている方向を指で追い、途中に一個置いてみよう。さっきまで奥へ行けたのに、そこで止まる。方向だけでなく、間が塞がっているかを見ると、同じコマでも選べるマスが変わることが分かるよ。
ナイトは違う動きです。縦に二マスと横に一マス、または横に二マスと縦に一マスずれた先へ移る、L字を目印にした動き。途中のコマを飛び越えられるのが、先ほどの三種類と違う点だね。
たとえば、空いた盤の中央へナイトを置いて、縦に二つ、そこから横に一つの行き先を探す。曲がる順番を途中の着地点として扱わず、最後のマスへ移す一手として見てみよう。
ただし、ナイトも自分のコマがあるマスへは移れません。飛び越えられることと、着地する場所に何があってもよいことは別。相手のコマがある行き先なら取れますが、自分のコマがあればその候補は外そう。
取った相手のコマは盤の外へ。将棋の持ち駒のように、後から自分の番で盤へ置き直す仕組みではありません。机へ置く時は、自分と相手の取った物を分けると、片付ける時にも数えやすいね。
ここまでの動きは、駒の種類ごとの基本です。実際の一手では、自分のキングを危険な状態にしないことも必要になる。行く方向が合っているだけでは、いつでも動かせると決まらない点は、後のチェックと一緒に考えよう。
動きを一つずつ盤へ置いて確かめたい人は、携帯チェスを確認する
ポーンは、進む向きと取る向きが違う。キングと一緒に、ここを分けて覚えよう
小さなポーンが八個。全部同じ動きだから簡単かな、と思うと、普通に進む時と相手を取る時に違いがあるんだね。
ポーンは、自分から見て前へ一マス。前のマスが空いている時に進めます。そのポーンが最初に動く時だけは、前の二マスが両方空いていれば、二マス進むことも選べるよ。
最初の一回に二マスは必須ではありません。一マスでもよい。そして、すでに動いたポーンが、後で空いたから二マス進むわけでもないよ。盤全体の最初の手ではなく、そのポーン自身の最初の動きと考えよう。
相手を取る基本の方向は、前の斜め隣。一方、真っすぐ前に相手がいる時は、その相手を押しのけたり、正面から取ったりはできません。動く先と取る先が違うことを、実物の二つのコマで並べてみよう。
白の前と黒の前は、向かい合っているので逆になります。相手の手を見て、自分と同じ紙面の上方向へ進む、と覚えないでね。それぞれが向いている側の前を確かめよう。
ポーンが一番奥の段へ到達すると、同じ色のクイーン、ルーク、ビショップ、ナイトのいずれかへ交換する昇格があります。キングやポーンを選ぶのではなく、この四種類。以前に取られたコマだけに限るというルールでもありません。
もう一つ、直前に二マス進んで隣へ来た相手のポーンを、一定の条件で取れるアンパッサンという特別な取り方があります。これは、その二マス進んだ直後の一手に限るもの。普通の斜め取りと混ぜず、実際にその形が出たら説明書と規則の図へ戻ろう。
キングの通常の動きは、隣り合うマスへ一マス。縦、横、斜めに動けますが、相手から攻撃されているマスへは入れない。どの方向へ一つ動けるかと、そこが安全かの二つを見るコマだね。
最初の練習なら、白と黒のポーンを一つずつ置き、正面にいる時と、斜め前にいる時を比べる方法があるよ。これは通常の初期配置から始める一局とは別の練習です。練習を終えたら、全てのコマを元の並びへ戻して始めよう。
キングを取って勝つのではなく、逃れられないチェックメイトを目指そう
相手のキングを攻撃している状態がチェック。チェックされた側は、自分のキングが攻撃されたままになる手を選べません。別の場所で相手のコマを取れそうでも、キングの危険を残して進めないことが大事だよ。
対応としては、キングを安全なマスへ移す、攻撃する相手のコマを取る、間へ別のコマを入れて攻撃を遮る、といった方法を考えます。ただし、どの場面でも三つ全部が使えるわけではないので、盤面で確かめよう。
ナイトの攻撃は途中を飛び越えるため、間に置けば遮れるとは考えないでね。相手のどのコマが、どの動きでキングを攻撃しているかを見ると、止め方を選ぶ手掛かりになるよ。
チェックを受けていて、それを解消する合法的な手がない状態がチェックメイト。そこで勝敗が決まります。キングを実際に取る一手まで進めたり、取ったキングを盤の外へ出して終えるのではありません。
逆に、手番の人に合法的な手がなくても、キングがチェックされていない場合は、ステイルメイトという引き分けです。キングが動けないだけではなく、その側に指せる手がない状態かを見よう。
キングとルークを一手で動かす、キャスリングという特別な動きもあります。キングを元の場所からルーク側へ二マス、ルークをキングが通ったマスへ動かす形だよ。
ただし、キングや使うルークが一度でも動いていれば使えない。二つのコマの間が空いていることに加え、キングが現在チェックされておらず、通過するマスと到着するマスも攻撃されていない必要があります。
ここを、間が空いたらいつでも二個動かせる、と覚えないでね。ルークをどこへ動かすかより先に、キングの状態を確認しよう。元の位置へ戻したから、動かしていないことになるわけでもありません。
最初の一局で判断に迷ったら、二人で盤面を止めて確認する時間を取ろう。旅行の夜にルールを覚える遊びなら、知らなかった点をその場で調べることも楽しみの一部。相手の間違いを見つける競争へしなくて大丈夫だよ。
今夜は動きを覚えるだけでもいい。二人の終わる時間と、コマを戻す場所を決めよう
チェスは、毎回決まった十分で終わる、という商品ではありません。初めてなら、並べ方や駒の動きを確かめる時間も必要。翌朝の出発が早い旅では、無理に一局の決着まで予定へ詰めなくてよいよ。
最初に、今夜は練習にするか、初期配置から対局するかを話そう。途中で動きを教え合う練習と、勝ち負けを付ける対局を同じつもりで始めると、待ったや助言の受け取り方が違ってしまうことがあるからね。
この記事で紹介したのは、基本の配置、動き、チェックと主な特別な動きの入口です。公式競技の時計や記録、引き分けの細かな条件を全て説明したものではありません。詳しく遊ぶ時は、付属説明とFIDE規則も参照してね。
途中でやめたい時は、勝手に自分の勝ちにせず、練習をそこで終えるのか、対局をどう扱うかを二人で決めよう。勝敗の決め方と、眠くなった人が休むことを、ごちゃ混ぜにしないでおきたいね。
片付ける前には、白十六個と黒十六個を確かめる。取られたコマも同じ色へ集め、床や布団に落ちていないかを見る。盤に残ったコマだけを数えて、足りないと慌てないようにしよう。
コマと説明書を戻したら、翌朝に荷物へ入れる場所を決めておこう。客室の引き出しの奥へしまうより、自分のバッグへ戻す予定を作っておくと、帰り支度で探す物を一つ減らせるね。
購入するなら、ポータブルチェス・スタンダードとJANを確認。楽天では、Joshinに商品ページがあります。価格、配送方法、送料、到着予定は、注文時の条件で見てね。
旅先で初めて相手のナイトが跳んできて、あ、その場所にも行けるんだ、と盤を見直す。そんな小さな発見を二人で楽しめそうなら、携帯チェスも旅の候補になるよ。
勝ち方を全部覚える前に、まずは右手前を白いマスへ。そこから、一手ずつ始めてみよう!
出典:ハナヤマ公式ストア、ハナヤマの製品掲載、FIDE・基本規則。本文の練習方法や旅行での片付け方は、基本規則とは別の提案です。